勝田文2種

勝田文のまんががとても好きです。
同時発売の2冊を買ってほくほく読みました。

かわたれの街 (ジェッツコミックス)

かわたれの街 (ジェッツコミックス)

豆腐屋の娘、木菜には好きな人がいる。貧乏でバツイチ、とりえと言えば料理が上手いことだけ。そんな木菜とバツイチ・穂波とふたりを取り巻く日々の物語。
何も事件らしい事件は起こらない。起承転結も曖昧で、あるのはゆっくりと流れていく時間とゆっくりと変わって行く人々の姿だけ。けれどこの漫画はそうして、毎日毎日ちゃんとご飯を食べて働いて、誰かと話したり笑ったり泣いたりしながら毎日を生きて行く…そのことが、どれほど豊かでかけがえのないことなのかを、静かに、けれど雄弁に語ってくれている気がします。個人的に漫画の中の何かに憧れることはあまりないけれど、勝田文の漫画を読むとつい思ってしまう。何かが叶わなくてもいい、哀しくてもいい、こういう風にちゃんと生きたい!
せめて、この台詞を心に刻みたいです…。

そして 今日も
私は おいしいご飯 食べます!

とりあえず、漫画買いすぎて舞台見すぎてというかなんだかわからないけれど浪費しすぎてお金が無くて一日の食費が酷いときは300円…、「おがあざーん、頼む、米だけでいいから送ってください…!」いうようなことだけにはならないようにしたいと思います…(そんな4月だった)(給料日が来て嬉しくて泣いた)
そしてもう一冊。

しゃべれどもしゃべれども (ジェッツコミックス)

しゃべれどもしゃべれども (ジェッツコミックス)

原作も大好き。漫画を描いている人も大好き。だけどその組み合わせは…? と不安だった一冊。でもこれはアレだった。言うなれば私の好物の「オクラ」と「納豆」だった。どっちも好きだけど、合わさっても合わさってもとっても美味しい……!
原作でもいとおしかった人々が、また違った面を持ちつつ漫画でもいとおしく見えました。後半の三つ葉の高座あたりからなぜかボロボロ泣けてきた。後半は駆け足気味だったけれどもそれでも十分面白かった。すてきな一冊でした。
そういえば、昔の日記で勝田文の漫画を「ベースは懐かしい部類の少女漫画なんだけど、どこか現代的というか、アンティーク着物を今の日本で着てるみたいな雰囲気」のような気がするという風に書いていたのですが、その印象はちょっと変わってきたかもしれません。