直木賞
うっかり三浦しをんの直木賞受賞にびっくりする。え、これ…あれ…か……あれなー。面白かったけれども。びっくりだなー。
- 作者: 三浦しをん
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/03/28
- メディア: 単行本
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と、思いながら日刊リウイチさんの7月13日部分を読んでいたところ
好きな書き手は誰かって質問が出てさて、どー答えるかとデビュー当時からその活動をおいかけ、漫画好きボーイズラブ好きな嗜好をそこに込めるかそれとも場が場なんで引っ込めるかと興味深く見ていたけれど、(中略)「少女マンガとか、今だとボーイズラブ漫画やボーイズラブの小説が好き。これからの社会を生きていく上で、非常に重要なテーマが込められているジャンルだと思います」とまで言った三浦さんに、世のBL関係出版社も大喜びしたことだろー。早くからそーした嗜好を汲み取りインタビューとかして来た「活字倶楽部」は勝利者だ。
でもきっと新聞とかではその辺りを一切オミットして「好きな作家は中井英夫」って書くんだろーなー、分かりやすいし。「『まほろ駅前多田便利軒』は漫画的に描かれているけれど、奥には中井英夫的なものがあるのでは」って聴いてた記者もいたし。そんなはずねー、あれはボーイズラブしか入ってねーと呟きたくなったけど、半分くらいは部外者なんで黙ってやり過ごす。
「そんなはずねー、あれはボーイズラブしか入ってねー」のくだりにはまさに「ですよね…」、と。
この人ほど、テーマはともかくとして*1、書き方や登場人物の配置等ボーイズラブのメソッド(というか"記号性"というか)をうまく使っている作家もいないんじゃないかと思っています。…といいますか、現時点で踏襲されていることが唯一「わかる」一般作家なぶん、個人的には凄いなーというのとズルいなーというのが半分半分だったり。もちろん大好きな作家なので喜ばしいことですが。
おめでとうございます。わたしは「私が語りはじめた彼は」*2がいちばんすきだな(という謎主張)