強い、ということ

いまのところジャンプで好きな漫画はムヒョとロージーの魔法律相談事務所です。ビコービコーリオせんせー。ソフィーこええぇぇ。

話はそれるのですが、少年漫画というものは「強さ」(もしくは成長して「確実に」手に入れる強さ)を保障されていなくてはいけないのでしょうか。思えばビルドゥングスロマン的な経緯を辿る漫画は少なくなってきて…最近そのオハチは青年漫画に移りつつあり、少年漫画ははじめからどうにもこうにも強い主人公が多い気がします。
ディーグレイマン*1も、「ジャンプっぽくないよ」と言われ読んだのですが、「あー少年漫画だなー」と思った記憶があります。
特に、三話の、自分が大切な人をアクマにしてしまった「償い」のために元々はエクソシストになったという主人公が過去の事を語るシーンで
「でもいつか(中略)わかったんだ。彼ら(アクマ)の涙は憎しみじゃない。自分をアクマにした者への深い愛情なんだ」 「『なぜ 強く 生きてくれなかったのか』と」 「だから償いではなく生きる為にエクソシストになろうと決めたんです」  
というあたりで「あー」と。ええと…台詞抜き出しただけじゃさっぱりかもしれませんが、多分この主人公の精神性の核となるこの「悟り」の部分って、小説だったり…青年漫画だったりする場合は「書いて」しまうところだと思うのですよね…。
自分には戦う系の少年漫画の主人公は、強くて成熟していることが多い、というイメージがいつのまにかあります。「強く」なったとしても、その時登場しているキャラ間で相対的に見ればいつでも強い。もしくは未来が保障されている(強力なサポート役がいたりとか)。そして精神的にも何かすでに大きなものを「得て」いることが多い。本質的な苦悩や葛藤はすでに過ぎ去っているか、永遠に来ないか。それは子どもの頃信じさせられた「やればできる」とは結構逆の世界ですよね…。でも、そこがどうにも読んでいて心地のいい部分でもあるんですけれども。
で、ムヒョです。この漫画は強い主人公(=ムヒョ)とともに、成長していくかもしれないもうひとりの主人公(=ロージー)がいる*2。ムヒョも全能ではなくいろいろあって、成長していくべき振り幅を見て取ることが出来る。このあたりでも「前提」のようなものがアレンジされていて、面白いなーと思っているのですけれども。
いや、しかし、上の話も突っ込み甲斐がありすぎるなと思ったので、読み流し推奨で…お願いします…。
ちなみにムヒョで好きなキャラはヨイチ(オトメなので)とエンチューです(基地外だから)

*1:今はホシノ星からの受信がうまくいかなくなったので積んでる

*2:強くなってるのかもしれないが、その先は保障されてるのか? されてないのか? と思ったら、今週号のジャンプになんか設定キタ