闇の守り手1 ナイトランナーⅠ

無実の罪でとらえられた少年アレクは、奴隷商人に売られる前夜、謎の男サージルに伴われ脱獄する。やがてアレクは幾つもの名を持つ密偵であるサージルに弟子入りすることとなる。初仕事は、闇の帝国プレニマーの高官から情報を得ることだったが、知らず持ち帰った「宝」のせいで二人は賞金首に、その上、サージルは死にいたる呪いに掛けられてしまう。

闇の守り手1 - ナイトランナー I (C・NOVELSファンタジア)

闇の守り手1 - ナイトランナー I (C・NOVELSファンタジア)

読みました(id:reri:20050523)
手に取った瞬間、口絵があまりにもあまりにもだったので、反省したほうがいいな、と思いました(わたくしが。自明の事実に過剰反応しすぎたわたくしが……)
内容は、……本当、翻訳モノにあるまじきキャラの立ち方をしていたり、非常に展開がスピーディーだったりと、まさに女子向けライトノベルのノリだったので(特に序盤は)「な、なにごと?!」といいますか「メリケンにも、こ、こういう本を好む特定の層とか、むしろレーベルがあったりするのだろうか……」と深刻に頭を抱えて悩んだりしました。(ほんと、少年の貞操をつけねらう兵隊さんがいたり、主人公の片割れが女装して男をたぶらかしたり、片方の主人公のガチな性癖ほのめかしがあったりするのはどうなんだー、だー。「お仲間を見つけるのは上手だな」ってなんだー。)
でもやっぱり、世界観の作りこみとか(吟遊詩人の歌う唄が二段組の3ページにわたって載っているのとかはまあ、ライトノベルではないのかな、と)、容赦なく人がどこどこ死にまくるのはやっぱり翻訳ファンタジーなのかな、という感じも。
ひとつのストーリーとしても、展開が速いところは結構面白く(C☆NOVELSぽくないけど!)、後半になるにつれ段々と面白くなっていったような気がします。あらすじにも書いてある通り、二人いる主人公の片割れが呪いに掛かるわけですが、その呪われ方が端から見ているとただの深刻なキ…印、にしか見えないところが面白い(えー)、もとい、かなり新機軸。みたことない。
それにしても、このシリーズは、現地ではわりと長々出ているようなのですが、続刊のレビューを読んでいたら、「主人公たちの仲がさらに親密になり……」って書いてあるんですが、一体どこまでどうなっちゃうの………。

ええと、スキかキライかと言う話ならば、まあ、個人的には前に読んだキリス=キリンのほうが好きかな。地味だからな。ともあれせっかく読み始めた中公C・NOVELS翻訳ファンタジーシリーズなので、最初に出た「盗賊の危険な賭」も読むことにしてみました。主人公が女なので無意識に回避していました(じぶんにしょうじきにいきています) 今のところ、どの本も取り立てて他の方にお勧めできないわけですが……(個人的にはキライじゃないけど)この本はどうかな……。

盗賊の危険な賭 上 - エイナリン物語第一部 (C・NOVELSファンタジア)

盗賊の危険な賭 上 - エイナリン物語第一部 (C・NOVELSファンタジア)