仕事から帰ってきたところ、実家から電話の着信が5件くらい入っていました。何事だ!?と慌ててかけなおすと、
「あ、やっと捕まった。あのね、おじいちゃんが……。――あ、長くなるからこっちから掛け直すわ」
がちゃん、と切られました。おじいちゃん……? 実家は母の両親と同居していて、祖父は毎日仕事しているとはいえもう81歳。……まさか……。悪い予感が頭を過ぎります。けれど、そうこう考えているうちに電話がかかってきました。
「あ、あのね、あんたのとこにヤナギ(ヤナギカレイの干物)送りたいんだけど何時がいいかって、おじいちゃんが聞いているの。何時がいい?」
―――。む、無駄に心配して損した……!(うちの実家は水産関係です)
「日はいつでもいいけど……。紛らわしいことしないでよ! おじいちゃんに何かあったのかと思ったじゃない!」
「あー、やっぱり思った? ちょっと誤解するかな、と切ってから思ったんだけどね。まあ、いいじゃない。つまらない毎日を送るあなたにサプライズ☆」
もういい。