馬鹿がいます

脳内逆転裁判 Fate/stay night
<前回までのあらすじ>アマゾンで買ったエロゲーの「送り先の選択」を間違え、実家に送ってしまった馬鹿が一人。その馬鹿は「そのまま送って」と切実な様子で両親に訴え、怪しまれながらもそれは翌々日両親より送り返されてきたのだが……。はたしてその梱包は解かれたのか、否か。
検事「この証拠品をよく見るんだな。この端の捲れているビニールテープ……。後から糊付けされた可能性は否定できないぞ! それに、実家にブツが届いた時に電話口で後ろから茶々を入れていた《お父さん》の発言をよく思い出してみるんだな。あの時、《お父さん》は確かに『なんだ、この箱カラカラ言ってるぞ。箱ばっかりじゃないか』と、そのまま送ることを不信に思っていた! そして、何かを感じ取ったらしい《お母さん》からも『怪しいものでも入ってるの?』と笑われていただろうが!」
弁護士「ぐはああっ…!(た、確かに興味本位で開けてもおかしくは無い状況だった…。……「親への信用」という言葉だけで『大丈夫だった』というにはあまりにも危険なブツだ…。なにか決定的な証拠はないものか……『見られていない』という…! なにか、証拠品があれば…突きつけられるのに!)」
弁護士「いや、けれど、中身の梱包はまったく解かれてなかった。それは箱が開けてないというには十分な理由じゃないか…!」
検事「馬鹿が! いったん開けて中身を見てから閉めた可能性は排除できない。中の梱包はビニールだから、箱を開ければ商品名はすぐに見えるからな。しかも、荷物をついた状況を思い出せ。両親から荷物が着いた頃に必ず来るはずの電話はなかった。気まずくて電話がかけられない、そういう可能性も強い」
弁護士「くっ。なにか、なにか或るはずだ、証拠が。……。――――いや、……あった。あるじゃないかっ。『見られている』という仮説では説明がつかない決定的な矛盾が!!」
検事「貴様、箱を弄くり返して何を言っている!」
弁護士「くくく、これをよく見ろ!! ―――注目すべきはこの、宅急便の送付状、です。送付状の『品名』は『書籍』となっている……! 《お母さん》が『アマゾンだから本に違いない』という固定観念に囚われていた証拠だ!! しかし『Fate/stay night』の形状はむしろビデオテープに近いっ。中を見ていたら確実に『書籍』とは書かない!!」
検事「な、なんだと………っ!!」

逆転裁判はこんなゲームです(嘘です)。例えば母親がこんなものを通販している娘を思って、品名を心優しく変えてくれたりしたのかもしれないとかは考えないのです。そしてFate/stay nightげと。


今日、朝、すごいかわいいような綺麗なような顔をしたサラリーマンが電車に乗っていました。しかも、すてきメガネの上に、着ていたのがスーツの上に茶色のダッフルコートでした。すぐに頭に言葉が浮かんだね。「リアルで、ほ、ほもまんがに出てそうな人だ…!」
生きていると始終こんな調子です。可哀想ですね。