私は驚くほど隠れオタクなので、対「人」での自分は「非オタク」という意識がまずあるせ
いか、今だにリアルで会ったインターネットの人に「オタクだよねえ」と言われると挙動不審になって心の底から否定したくなりますし、たとえステキなオタクの話が目の前で展開されていたとしても場合によっては参加しないでいられる自制心はあると思います(目の前に餌を出された犬状態で)いやまあ、それなりにちゃんとした隠れオタクなのじゃないかと思います。もしかしたら隠しすぎてオタクじゃないのかもしれない。毎日の9割はそんな真人間意識で生きています(ネット生活で崩れ気味ですがーがー)。そんなこんなで中学卒業時から隠れオタクな8年間で、私のオタク時代を知っている友達もほとんどいないのですが、一人だけいるのです。幼なじみが。年の瀬に大抵連絡を取ってくる奴は、相変わらず第一声は「よお、お前まだオタクなの?」です。やめてほしいのです。慣例に従って「もう、それはやめたって…」とずっと言っているのですが一向に聞きません。
「まあ、まあ、隠すなよ。俺は今だにお前に貸してもらった三国志がトラウマなんだからさ」
そのことを言われると反論できません。心の底からごめんなさいです。ちなみに江森三国志赤壁の宴のことのようです。所謂女性向け…な感じの話です。私は思いっきりこの本をこの幼なじみに貸したのです。あの当時は不思議な(それでもなぜか心惹かれる)本を見つけたことを三国志好きの友達と分かち合いたかった、それだけなのです……子どもだったのです。知らなかったのです。……どうしても分かり合えない趣味があることを……。(どこに行くのだろうこの話)(でもまあ、江森三国志はちょっと「うっ」って感じですが、「赤壁の宴」とかは結構いい話だと思いますよ?)(もういい)
あと同人誌も貸したりしました。何も知らない思春期の男の子に。うん。ごめん。本当謝る。幼稚園の頃から知っている幼なじみがどんどんオタクになっていくのをどういう気持ちで見つめていたかは、彼が今だにそのネタを出してくることに透けて見える気がします。きっとちくちく言われるのくらい甘んじなければならないのです。うん。本当ごめん。