福音の少年

福音の少年

福音の少年

小さな地方都市で起きたアパートの全焼火事。同級生の少女が焼死体で発見された。それは単なる事故ではないのか。真相を探り始めた2人の少年に近づく謎の存在が……。

ううん。どうなのでしょうか…。ワンシッティングで読んでしまいましたし、やっぱりあさのあつこの少年はいいなあ(笑顔で)と思うわけですが……。文章などはやっぱりすごく良くて、情景がぶわーっとリアルに浮かんでくる感じがとてもナマっぽくて素敵ですし、印象的なシーンもいっぱいありました。でも、なんでしょうか、文章と対比させると、キャラ(という言葉が合う感じ)の配置がものすごく(いい言葉が思い浮かばないので不快に思う方がいたら申し訳ないです)まんが的というか……。効果的で面白い場合もあるとは思うのですが、この本に限ってしまえば、いまいちバランスが悪すぎるような……。神秘的な美少女! お互いに「あいつは気になる…」と思いつつも仲良くなれない少年たち! あやしいおっさん(ちょっとアウトローかつヒーロー要素満点)! みたいなみたいな。あと構成が……視点をあちこちに振りすぎて主軸が見えにくい……なんともいえず導入部分がながい……。最後ももうちょっと……。そもそも、ネタが……。……。うーん。いや、でも、設定的などもかなり熱いのですよ。一人の少し謎めいた女の子がいて、その女の子を挟んで幼なじみの男の子と彼氏の男の子いて、無論その二人の男の子はお互いを意識していて、そのうちにその女の子を欠けてしまって、残された男の子たちの関係にも変化が……みたいな構図はゴールデントライアングルじゃないですか! バミューダトライアングルですよ! 魔の三角地帯……! いや、ええと、すくなくともみんなドリカム体制とか大好だろう?!
あと表紙がおおたなんとかさん! ダッタノデ 個人的ニハ マイナス20% ノ ダメージ ヲ ウケタ(好きな人すみません)