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中学生の頃から1920年代に無性に憧れがあります。日本で言うと大正末期から昭和初期。例えばアメリカだと、あの禁酒法があった頃。それは物語から得た印象であり、もしくは単純に興味ある芸術運動がほとんどこの辺りというのもあるのだと思います。どうしてもこの時代の本が目につくと買ってしまうのです。ということで1920年代のことを書いた本を2冊。
- 作者: カルヴィントムキンズ,Calvin Tomkins,青山南
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/08
- メディア: 文庫
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「自分の人生でこしらえた部分、非現実的なところだけが好きなんだ。ぼくらにはいろんなことが起きる―病気とか誕生とか、(中略)死とか。それらが現実だ、どうにも手の出しようがない」。すると、スコット(フィッツジェラルド)が、そういうものは無視するってことかい、と聞いてきた。だからこう答えた。「無視はしないが、過大視したくない。大事なのはなにをするかではなくて、なににこころを傾けるかだと思っているから、人生の自分でつくりあげた部分しか、ぼくには意味がないと思っているんだよ」
結局このジェラルド・マーフィーの作り上げた生活はほとんど変化して(ある意味破綻して)しまうのだけれど、こういう生き方ができればいいなと思った部分でした。あとはフィッツジェラルドのあまりの破天荒ぶりに、華麗なるギャツビー (角川文庫)とか読み返したくなりました。というか、買ってきた。
あと一冊は、
乱歩と東京―1920都市の貌 (双葉文庫―日本推理作家協会賞受賞作全集)
- 作者: 松山巌
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 1999/11
- メディア: 文庫
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この本の難点は乱歩の本をほとんど容赦なくネタバレしているってことだな! もし読む機会があるような方がいらっしゃいましたらお気をつけください。